この記事の要点
ハッカ油スプレー等を作るにあたっての注意点
- ハッカ油入れる容器はポリスチレン(PS)製はダメ。腐食してボロボロに。
- ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ガラス製を使いましょう。
2016/8/3 追記
ここ数年、ハッカ油などの植物性精油は、猫に有毒という話がでてきています。
猫などの精油に耐性がないペットと一緒に暮らしている方は、ハッカ油より純メントール(100g)を使う方が安全かと思われます(トピ末に掲載)。
2017/7/3 追記
メントールスプレーの作り方を書きました。
材料のうち、ハッカ油をメントールクリスタルに変更して、粉砕工程が入るだけなのであまり変わらない。
本題
節電節電で暑い日々を快適に過ごすためのハッカ油。
そのハッカ油+水orエタノールで入れて涼感スプレーを自作しようって話があちこちでみられます。
ブクマ一杯のこことか→猛暑と夏バテの救世主「ハッカ油」の5つの使い方。安くて安心。 : earth in us.
このハッカ油スプレーを作るにあたって、要注意なのがそのボトル。
ボトルの材質によってはえらいことになります(↓)。
ハッカ油+水を入れて一晩。ボトルの口のネジ部分がボロボロに
底に落ちた破片
元はスプレーボトルでした
こうなるのは、ボトルがポリスチレン製の場合。
ハッカ油に含まれるリモネンという物質にはポリスチレンを溶かす性質があるので、容器に入れて一晩でボロボロに……さらに変な臭いがするようになります。
もちろん中に入れたハッカ油は、スチレンが溶け込んだ妙な溶液になっちゃってます(身体には良くなさそうなので捨てましょう)。
l体はハッカ油に含まれ、d/l体はテレビン油等に含まれる。いずれも香料としての用途があり、合成も行われている。スチレンモノマー(単量体)と構造が似ているためスチロール樹脂(ポリスチレン)を溶解する性質があり、特に柑橘類から採取されるd体は発泡スチロールの安全な溶剤として注目されている。
テルペン油・エゴマ油・シソ油など一部の食用油、リモネン(柑橘類に含まれる)、ベンジン、シンナーなどに溶ける。また、アルコールと長期間接すると味を変質させることがある。
どう見てもハッカ油が溶剤です。本当にありがとうございました\(^o^)/
材質の見分け方ですが、
- 三角(△)のリサイクルマーク中に「6」と書かれた記号
- 四角(□)の「プラ」と書かれたリサイクルマークにPS
- 材質表示に「スチロール樹脂」
これらが書かれたボトル・容器はアウトです。ハッカ油には使えません。
外観でいくと「ポリスチレン 瓶」で画像ググると出てくる手の容器です。
固い・透明・比較的分厚い。といったものが多いようです。
逆にどんな容器が無難か、というと、エタノールと混ぜることも考えると、ポリプロピレン(PP)かポリエチレン(PE)、ガラス製の容器が無難そうです。
こんなの→ PPスプレーバイアル〜規格プラスチック容器 http://www.toseiyoki.co.jp/material/plastic/pp/107
これ以上ハッカ油+水+スチレン混合物を体にぶっかける人が出ないことを祈ります('A`)
参考:主なプラスチックの特性と用途 http://www.jpif.gr.jp/2hello/conts/youto_c.htm
Amazonで買うときは素材表記のある物かレビューでハッカ油実績ある物を選ぶのが無難です。
ハッカ油スプレー一式あふぃりんく